
ダブルデライト 本来なら(仮)というのを付けなければならない。つまり、このバラの名前は不明。ハイブリッド・ティーで、色合いと花の形から、たぶんそうではないかと思っているのだけれど、本来あるべき香りがあまりないので、違うかもしれない。
駅からわが家への帰り道に、昔からの花屋がある。仏壇花が中心のようで、ほとんど商売っ気はない。たぶん2階から上がマンションになっているので、それだけでもやっていけるのだろう。それが、まぁ、花屋なので当たり前といえば当たり前なのだが、草花の苗や庭木の苗まで仕入れて並べる。それが売れなくて、だんだんしおれてくると、店の端のほうに移動する。一番端まで行くと、ほとんど廃材置き場になる。
その中に、バラの苗を見つけてしまった。葉の形がたしかにバラのものだった。よせばいいのに、時々バラ苗を仕入れて、けっこうな高値で店先に並べるものだから、売れ残る。たぶん仕入れた時は花が付いていたのだろう。鉢の上には、他の枯れた植物のビニール鉢などが置かれていて、かろうじて枝がこちらに伸びで、バラとわかる状態だった。
これに気づいてしまった。それから、毎日そこを通るたびに、このヨレヨレのバラ苗をどうしたものかと迷った。はたして育つかどうか。それどころか売り物であるのかどうかも怪しい。ただ、毎日、浦島太郎になるべきかどうかという決断を迫られる羽目になった。ウチの奥さんに話したら、しっかり気がついていた。そこで、自分が浦島になるのも気恥ずかしいので、買っておいてくれと頼んだ。
店のオヤジは、バラの苗があるのも忘れていたが、しっかり売り物だといって500円もとったそうだ。当然、バラの名前なんかわからない。タダのバラでしかなかった。それで花をつけるまでの間、このバラはその店の名前をとって「ア○ハラ2号」と呼ばれていた。(以前にも、そこでバラ苗を買って、地植えにしたらすぐに枯れたことがあったので、それが1号)
ことしは、このダブルデライト(仮)がよく咲いている。あえて摘蕾しなかったので、花数が多い。黄色の蕾から、不安定な赤グラデーションに移り、最後はほとんど赤になる。花形はかなり暴れぎみ。窓辺で、このバラの周りが明るく見えるようだ。
posted by やす泰 at 18:35| 東京

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バラの話
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